くらしの法律情報
2026年06月15日 [くらしの法律情報]
子どもがいない場合、遺言は特に重要なのでしょうか?

遺言のご相談をしていると、「うちは子どもがいないから、相続は簡単ですよね?」とおっしゃる方がいらっしゃいます。
今回は、「子どもがいない場合、遺言は特に重要なのか?」という疑問についてお話しします。
子どもがいないと、相続人は誰になるのでしょうか?
まず基本的なところからお話をします。子どもがいない場合でも、すぐに兄弟姉妹が相続人になるわけではありません。
相続人の順番は、次のように決まっています。
配偶者がいる場合
配偶者は必ず相続人となります。子どもがいない場合
親や祖父母(直系尊属)が相続人となります。配偶者・子ども・父母・祖父母がすべていない場合
はじめて兄弟姉妹が相続人になります。この点は、意外と知られていないところです。兄弟姉妹が相続人になるケースの特徴
配偶者もおらず、子どももおらず、親や祖父母もすでに亡くなっている場合、兄弟姉妹が相続人になります。
この場合、兄弟姉妹の人数が多い、何年も連絡を取っていない、すでに亡くなっている兄弟姉妹がおり甥や姪が相続人になるといったことも少なくありません。
相続人が増えれば増えるほど、話し合いの負担も大きくなります。
実は、兄弟姉妹には「遺留分」がありません。
ここで、ぜひ知っておいていただきたい大切な点があります。兄弟姉妹には、遺留分(最低限もらえる権利)がありません。
つまり、遺言で「特定の人にすべて遺す」、「世話になった人に遺す」と書いても、兄弟姉妹から『取り分を請求される』ことはありません。これは、子どもや親が相続人になる場合とは、大きく違う点です。
遺言がないと、話し合いが必要になります
兄弟姉妹に遺留分がないとはいえ、遺言がない場合は別です。
遺言がなければ、法律で決められた割合で相続することになり、相続人全員で話し合う必要があります。
たとえば、不動産をどうするのか、売却するのか、そのまま持つのか、お金をどう分けるのか、こうした話し合いが、想像以上に大きな負担になることがあります。
遺言があれば、相続をシンプルにできます
遺言があれば、誰に遺すのか、どのように遺すのかを、はっきり決めておくことができます。
特に、兄弟姉妹が相続人になる可能性がある方にとって、遺言は相続を複雑にしないための大切な備えになります。
あいおい事務所からのひとこと
子どもがいない場合の相続は、家族構成によって、相続人が大きく変わります。
特に、配偶者がいない、子どもがいない、父母や祖父母もいないという場合には、兄弟姉妹が相続人になるという点を、ぜひ知っておいてください。
そのうえで、兄弟姉妹には遺留分がないからこそ、自分の意思を遺言でしっかり残すことが、とても重要になります。



