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くらしの法律情報
2026年05月25日 [くらしの法律情報]

「法定後見」と「任意後見」って何が違うの? 〜元気なうちから備えるか、困ってから利用するか〜

こんにちは!司法書士の清水です。
「成年後見・任意後見QAブログ」として、何回かにわたって本ブログにてお答えします。

今回は、「「法定後見」と「任意後見」って何が違うの?」というテーマです。

「成年後見制度」という言葉はよく耳にするけれど、「法定後見」と「任意後見」があると聞くと、どちらを選ぶべきか分からない…という方が多いのではないでしょうか。
実はこの2つの制度、「いつ」「誰が」「どうやって」始めるかという点に、大きな違いがあります。

判断能力が衰えてから使うのが「法定後見」
法定後見は、認知症などで判断能力が低下したあとに、家庭裁判所に申し立ててスタートする制度です。
裁判所が本人の状況を確認し、必要性を判断したうえで後見人を選任します。
家族が希望しても、第三者の専門職(司法書士・弁護士など)が選ばれることもあります。

【メリット】
・今すぐ支援が必要な場合に利用できる
・裁判所の監督するため、後見人の不正防止につながる


【デメリット】
・家族の希望どおりに後見人が選ばれないことがある
・本人の意思よりも「保護」が優先され、柔軟な判断が難しい場合がある
・開始までに2か月程度時間がかかる


元気なうちに契約するのが「任意後見」
一方、任意後見は、判断能力がしっかりしているうちに「将来のための契約」を公正証書で結ぶ制度です。
自分が信頼する家族や知人、専門家に「将来もし認知症になったらこの人に任せたい」と事前に決めておけます。

【メリット】
・自分で後見人を選べる
・契約内容を自由に決められる(財産管理・身上保護の範囲など)
・元気なうちに準備できるので、家族の負担が軽い


【デメリット】
・契約しても、実際に発動するのは「判断能力が低下したあと」
・契約時点では監督がなく、制度が動くまで時間がかかる場合もある


どちらを選ぶかの目安
「すでに判断力の低下が見られる」場合は法定後見が適しています。
「まだ元気だけど将来が心配」という方は、任意後見を検討するタイミングです。
特に50〜60代のうちは、家族信託や遺言とあわせて「老後の安心設計」をしておくと良いでしょう。


あいおい事務所からのアドバイス
成年後見は「困った時に使う制度」ではなく、「安心して老後を迎えるための制度」です。
当所では、法定後見・任意後見のいずれにも豊富な実績があり、ご本人やご家族の状況に合わせた最適な方法を一緒に考えています。
「まだ元気だから関係ない」と思っているうちにこそ、準備を始めておきましょう。
判断能力がしっかりしている今だからこそ、将来の不安を具体的な“安心”に変えることができます。
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