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くらしの法律情報
2026年10月12日 [くらしの法律情報]

財産がそれほど多くなくても、遺言は必要なのでしょうか?

こんにちは!
司法書士の清水です。
遺言のご相談をしていると、よくこんな言葉をいただきます。
「うちは、そんなに財産がないから遺言までは必要ないですよね?」

今回は、「財産がそれほど多くなくても、遺言は必要なのか?」という疑問についてお話しします。

「財産が多い人のもの」と思われがちな遺言
遺言というと、
・大きな土地をいくつも持っている
・預貯金がたくさんある
・相続税がかかるほどの資産家

そんな方が書くもの、というイメージを持たれている方が少なくありません。
そのため、「自宅と預貯金が少しあるだけ」、「相続税もかからないと思う」という方ほど、遺言は不要だと考えがちです。
ですが、実際の現場では、“財産が多くないからこそ揉める”というケースも、決して珍しくないのです。

揉めやすいのは「金額」より「内容」
相続の話がこじれる原因は、財産の金額そのものではありません。
・自宅しかない
・現金がほとんど残っていない
・分けにくい財産が中心

こうした場合、「どう分けるか」「誰が引き継ぐか」で意見が分かれやすくなります。

特に多いのが、自宅を誰が相続するのかという問題です。
「長男が住むのか」
「売って分けるのか」
「今まで同居していた人はどうなるのか」
遺言がないと、相続人全員で話し合う必要があり、その話し合いが負担になってしまうことがあります。

「うちは仲がいいから大丈夫」でしょうか?
「子ども同士は仲がいいから問題ない」
そうおっしゃる方も多いです。もちろん、仲が良いことはとても大切です。

ただ、相続の場面では、それぞれの生活事情、配偶者や家族の考え方、金銭に対する感じ方が少しずつ違ってくることがあります。
その結果、「まさか、こんなことで…」という行き違いが生まれてしまうこともあるのです。

遺言は「財産」より「気持ち」を伝えるもの
遺言の大きな役割は、財産を分けることだけではありません。
なぜその分け方にしたのか、誰にどんな思いがあるのか、家族に伝えておきたいこと、こうした気持ちを残せることが、遺言の大きな意味です。
「財産が少ないから書く意味がない」のではなく、「自分の考えをはっきり残すため」に書く、それが遺言なのです。

あいおい事務所からのひとこと
遺言は、財産が多い人のためのものではありません。
むしろ、
・分けにくい財産がある方
・家族に余計な負担をかけたくない方
・自分の気持ちをきちんと伝えたい方
にこそ、役立つものです。

「うちは大した財産がないから…」そう思った時こそ、一度立ち止まって考えてみてください。

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