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くらしの法律情報
2025年09月15日 [くらしの法律情報]

意外と知らない「デジタル遺品」の問題と、今からできる3つの対策

こんにちは!司法書士の清水です。

「相続」と聞くと、土地や建物、預貯金といった“目に見えるもの”を思い浮かべる方がほとんどでしょう。しかし、現代にはもうひとつ、見落とされがちな大切な財産があります。それが「デジタル遺品」です。

スマートフォンやパソコン、インターネットサービスの中に残された、故人の大切な思い出や財産に関わるデータのこと。
「パスワードがわからない…」
「そもそも、どんなサービスを使っていたか知らない…」
といったお悩みは、実はとても多く、司法書士の立場から見ても対応が難しい問題なのです。

今回は、このデジタル遺品が引き起こす問題点と、遺されたご家族が困らないために今からできる3つの対策を、専門家として分かりやすくお伝えします。

デジタル遺品が引き起こす3つの問題点
デジタル遺品を放置しておくと、ご家族にさまざまな負担がかかってしまいます。
1. 財産に関わるデジタル資産の把握が困難
ネット銀行の預金や証券口座、仮想通貨、ネットオークションの売上金など、オンライン上で管理されている財産が近年増えています。これらの情報を把握できなければ、大切な財産をそのままにすることになりかねません。

2. 月々の引き落としが続いてしまう
動画配信サービスや音楽サービス、アプリの課金など、毎月自動で引き落とされるサービスも増えています。契約情報を把握できなければ、解約手続きができず、故人の口座から延々と利用料が引き落とされ続けることになります。

3. 個人の大切な思い出が消えてしまう可能性
故人との大切な写真や動画、メールのやり取りが、クラウドサービスの中に保存されていることがあります。これらのデータは、パスワードが分からなければアクセスできず、サービスによっては一定期間を過ぎると自動的に消去されてしまうこともあります。

今からできる!デジタル遺品トラブルを防ぐ3つの対策
大切なご家族に負担をかけないために、今からできる対策をご紹介します。
対策1:デジタル資産の一覧表を作成する
まずは、ご自身が利用しているデジタルサービスをすべてリストアップしてみましょう。
* インターネットバンキング
* ネット証券、仮想通貨
* オンラインショッピングサイト(Amazon、楽天市場など)
* SNS(Facebook、LINEなど)
* 動画・音楽配信サービス
* クラウドサービス(写真、データ保存)
* ポイントサービス(Tポイント、楽天ポイントなど)
これらの一覧表に、「サービス名」「ID」「パスワード」をメモしておき、信頼できるご家族に預けておくことが重要です。

対策2:スマートフォンの設定を見直す
スマートフォンのロック解除の方法を見直しておくことも大切です。生体認証(指紋認証や顔認証)のみに設定されていると、ご家族はロックを解除できません。パスコード(4桁〜6桁の暗証番号)も設定しておき、その番号を一覧表に含めておきましょう。

対策3:専門家への相談を検討する
上記のような対策を、ご自身の判断能力がしっかりしているうちに、司法書士に相談しておく方法もあります。
例えば、任意後見制度を活用すれば、将来的に判断能力が衰えたときに備え、財産管理を任せる人をあらかじめ決めておくことができます。この任意後見契約の中で、デジタル遺産の管理や整理についても定めておくことが可能です。

ご自身の万が一のときに備え、実家や預貯金といった財産だけでなく、デジタル遺品のことも考えておく時代になりました。
当事務所では、こうしたデジタル遺品を含む相続や生前対策に関するご相談を承っております。もしご自身やご家族のことでご不安な点があれば、お気軽にご相談ください。早めの備えが、ご家族の安心につながります。


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