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くらしの法律情報
2021年11月15日 [くらしの法律情報]

揉めない遺言書のポイント「遺留分」

遺留分
本ページをご覧のみなさま、司法書士の福井です。
前回に引き続きお客様からよくご質問いただく「遺言」について「遺留分」のことをお伝えします。
遺留分については以前の記事でもふれましたが、すでに相続が発生し遺言が遺されていた場合の相続人の立場からのお話が中心でした。
今回は、これから遺言を書こうとする方に向けて、遺留分について知っておいていただきたいことをまとめてみました。



遺留分とは、相続人の固有の権利として民法で定められたもので、被相続人の相続財産に対して権利侵害を受けた部分を他の相続人に対して請求することができる権利です。
遺留分の割合は、法定相続分の2分の1と定められていますが、相続人が兄弟姉妹である場合には遺留分の権利はありません。
例えば、夫が亡くなり、妻と子供二人というケースでは、法定相続分は妻が2分の1、子供二人はそれぞれ4分の1ですから、遺留分割合は妻が4分の1、子供二人はそれぞれ8分の1ということになります。
このとき、夫が遺言を遺していて、その内容が、相続財産のすべてを妻に相続させる、というものであった場合、子供二人はそれぞれ遺留分の8分の1の権利を行使することができ、妻(子供からみると自分の母)に対して、相続財産の8分の1相当を金銭で支払うように請求することができます。
法律用語では「遺留分侵害額請求」といいます。この遺留分侵害額請求には消滅時効があり、行使することができるのは、当該相続人が相続が開始したこと及び自身の遺留分が侵害されたことを知った時から1年以内と定められています。



さて、これから遺言を書こうとする方の視点に立ってみます。
遺言を書く動機は様々なものがあると思います。長年連れ添った配偶者に対する感謝の念を表すため、特に老後の面倒を見てくれた子供への思いを形にするため、など好意を表す目的である方が多いのですが、中には「絶対にあの子には渡したくない」など自分の子供でありながらも生前の関係性がよくない場合に自分の財産を承継させない意思を表すために遺言書を遺したい、と考えている方もいらっしゃいます。
しかし、残念ながら現在の民法ではこのように直系尊属である自分の子供に対して一切相続をさせない(=他の相続人に全ての財産を相続させる)趣旨の遺言を遺したとしても、いざ遺言者が亡くなった場合には、遺留分は相続人固有の権利として行使することが認められてしまうものですので、遺言で遺した想いを完全に実現することはできない、ということはあらかじめ認識をしていただく必要があります。
このような場合には、相続財産を継がせたい親族に対しては、遺留分の請求を受けるかもしれないということを遺言書作成の事実とともにお知らせしていただくことで、遺された相続人も心構えができるかもしれません。



配偶者との間に子供のいない方については、自身が亡くなった後にちゃんと配偶者に財産を相続させたい、という考えが少しでもあるのであれば、遺言書を作成することを強くお勧めいたします。
配偶者との間に子供(養子を含めて)がいない場合、自身が配偶者より先に亡くなった時の法定相続人は、実親が先に亡くなっている前提ですが、配偶者の兄弟姉妹ということになります。
上記のとおり、兄弟姉妹には遺留分がありませんので、遺言で配偶者に全ての財産を相続させるという内容を遺せば、確実に配偶者に承継させることができます。
言い換えれば、遺言書を遺さないまま亡くなってしまうと、遺された配偶者は被相続人の兄弟姉妹と遺産分割協議を行って被相続人の財産の承継方法を決めなければならなくならず、スムーズに配偶者に財産を承継することができなくなってしまうということです。
配偶者と自身の兄弟姉妹との関係性が問題ないということであればまだしも、ほとんど交流のないような間柄であったとしても、その兄弟姉妹は法定相続人という立場には変わりはないため、上記のとおり遺産分割協議を行わなければ相続財産の帰属を確定させることができません。
例えば、自宅不動産の名義を持っていた夫が遺言を遺さず亡くなってしまったとして、ずっと同居していた妻がその不動産をすべて相続するためには、夫の兄弟姉妹と遺産分割協議をしてその不動産を相続することに同意をしてもらう必要があり、その遺産分割協議書に署名、実印の押印と印鑑証明書の添付をすべての兄弟姉妹から取り付ける必要があるのです。
配偶者の兄弟姉妹とこれらのやり取りをしなければならないというのは、遺された妻としては大変な負担となるであろうことは想像に難くないでしょう。
場合によっては同意をしてくれない兄弟姉妹とは家庭裁判所の手続きによって遺産分割をしなければならなくなることもあり、その場合には法定相続割合相当の金銭を兄弟姉妹に渡さなければならなくなる、ということもあり得るのです。
配偶者に対する思いを遺すだけでなく、負担をかけないためにも遺言書の制度を有効に活用していただければと思います。

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